「画材」タグアーカイブ

あけましておめでとうございます、の話。

年賀画像2024
まだ 1月なのでギリギリセーフ。(アウト)
生きています。亀たちも元気です。

亀、チビは卵をポコポコ沢山産んで、その度に獣医さんのお世話になった。早くも 3月から産み始めて 7月まで、平均月イチペースで 5回、合計 42個も……!産まない年もあったし外飼い時代は 1シーズンに数個産むかどうかだったというのに、なんとなんと……。

ケガの後遺症なのか自力で産卵は難しくなってしまったらしく、食べない・落ち着かない(必死な顔してジャバジャバ泳ぎ続ける)・肩(?)周りや後ろ足の付け根辺りがむちっと太ったように見える・口をパクパクして呼吸し難そう……等々の兆候が 1週間くらい続いても産めなかったら、獣医さんの助けを借りようということになった。

「ちょっとチクッとするよー」などと言われながら産卵促進剤を射たれ、帰宅後水に入れるとウロウロした後、間欠的にポロン……ポロン……と産んでいく。見ているだけのこちらはオロオロしているばかり。ごめんなー、何の助けにもならなくて。でも亀の息む顔はあんまり見たことなくて可愛いのであった。目をギュッ…とつぶった後パチパチ瞬きしたなーと思うと卵がポロン……と出てくるシステムらしい。亀も割と表情豊か。

そして産んだそばから卵を回収していく人間。1個約 10g のこれは命懸けで産むのだけど無精卵なのだよね。(まぁ、有精卵でもそれはそれで困ってしまうのだけど。)人間もだけど、メスってこういう体力消耗するイベントが定期的に来るとこは大変よね。産卵前後の亀は疲れた顔してるなぁと見る度思う。カルシウム摂りなね~、とエビを多めに盛ってやったりしている(大好物)。

一方デカの方は卵を産まなかった。快食快便だけど運動の方はあんまり乗り気じゃないなーという感じで、土のエリアに行かなくなってからあんまり活発じゃなくなった気がするんだよなぁ。やっぱりアライグマ臭いのかなぁ……。庭に出してもざっと巡回するとさっさと戻ってきて見上げてくる。水槽に帰るぜ、と眼力ビームを出す亀。

2匹とも、冬になった今はヒーターの入った水槽でまったりしている。


Twitter がアレな感じになってしまったので、とりあえず Fediverse にいることが多い最近。今は主に Fedibird にお世話になっている。たまに Vivaldi Social にいることもある。使い方をいまだに模索しているところ。

年始の大地震の時の様子を見るに、国内で大災害があると国内のサーバは遅延するものなのだろうと理解した。あの時、サーバが海外にある Vivaldi は遅延がなかったと思うけど、国内にある Fedibird は少し遅延があった。東日本大震災の時の Twitter で落ちることも遅延を感じることもなかったのは、あれはほんとに特殊な状況だったのだろうなぁ。あの時は大変助かったのだけど、あの Twitter はもう無い。身内との連絡手段は複数用意しておかねば。

それはそれとして、ニュースメディアやメーカーの公式アカウントをお手軽にチェックする手段が失われて不便極まりない。値上げとか生産終了とか新商品・限定品やセールの情報とかあれやこれや、結構いろいろ見逃している。
現状多いのは Facebook や Instagram でというケースだけど、ログインしないと見られないところにアナウンス出されても結局見えないので、無いのとそう変わらなくてやっぱり不便。時系列表示ができることも大事だし。
せめて Threads 辺りに公式アカウントが増えてくれると、そのうち Mastodon や Misskey のクライアントからさくっとお手軽にチェックできるようになるんだろうなと期待している。他に Bluesky やタイッツー辺りも規模が大きいのかな。どうなんだろう。複数アカウントを並行して管理するのは面倒臭いのでどこかにまとまっていてもらえると助かる。そして Tumblr 、あなたいつ Fediverse に来るのよ……?


Fediverse に長居するようになってから、いろんなお茶を飲んでいる。スリランカの情勢がちょっと困ったことになっている関係で好みのタイプの紅茶が手に入りづらくなっているので、いつもの専門店だけではなくて他も試してみないと、と思っているところに、Fediverse にいるお茶好きな人々の情報が大変有用で助かっている。ありがたや……

でもまぁ今のところ、結局いつものお店に戻ってきてしまう傾向にはあるのだけど……。

しかしヌワラエリヤはこのところ飲めていないので、お茶の在庫を見つつ、どこかで買ってみなくては。


スコーンにイギリス風とアメリカ風があるとか、イギリス風も田舎風と都会(ホテル)風があるとか、何やら今まで色々とモヤッとしていたスコーンという食べ物のイメージが少しだけ解像感を増した年でもあった。なんとなく自分でも作ってみようという気になってやってみたら、焼き立てがめちゃくちゃ美味かった。バターと粉の風味が素朴でうんまっ。

ただね私、手が温かいんですよ。バターの多い生地を手捏ねすると、バターが溶けちゃって生地がダレるんですわ。風味にも影響するしこれはなんというか、向いてないやつかもしれん。大容量のフードプロセッサーとかぶんぶんチョッパーとか、なにかお道具が要る感じかも。

暑い季節にはゼリーを色々作ってみたりした。ゼラチンと寒天は使ったことがあるけど、アガーを使ったことがなかったのでやってみた。面白ーい。それぞれ食感や粘度、固まる温度、透明感等々、違いがある。アガー、好きなやつだった。ぷるん、とぅるん、とするのはアガー。海藻から作るのは同じなのに、寒天と全然違うのね。面白ーい。まだあるのでまた作る。

抹茶の粉をお菓子に使うのはやったことがあるけど、飲む為に点てる、は未経験だった。京土産の辻利のお抹茶をいただいたので、ちゃんと習ったりはしていないけどいろいろ見ながら、とりあえずやってみた。正解が分からないけどコツがいることは分かるとか、薄茶用・濃茶用で方向性がはっきり分かるくらい違うんだなぁとか、いつもお菓子に使っているものとも風味が違うなぁとか、いろいろ発見が。面白い!


まぁそんな感じで昨年は、気になっていたけど未経験だったもの、にいろいろ手を出してみた年であった。今年はそれをもうちょっと深掘りしていきたい。

あと、ついに玉虫色のアクリルガッシュを買い込んだのでこれも使い方を研究したい。試しに紙切れにちまっと塗ったものがしばらく机に置きっぱなしになっていて、それが視界に入る度にキレイだなぁキレイだなぁとつい眺めてしまった。これはきっと花や絵画のように心の潤いになってくれる類のものに違いない。

寅年年賀

2022年賀

年を跨いでしまったものの、2022 年の年賀画像を置いておきます。

実際のハガキにはラメラメのアクリルガッシュを使ってパリピ感を添えておいた。ターナーの 222 ラメ クリア ダイアモンド、手軽に華やかさを添えるのに便利。買った時は 221 ラメ クリア オパールとの違いがイマイチ分からなかったのだけど、近頃爪塗るのにも慣れてきたので、ラメの使い分けもなんとなく分かるようになってきたかなーと期待して、またカラーサンプル見にお店に行ってみたいところ。ラメもサイズや形や密度で印象がかなり変わるので、奥が深い。玉虫色とか、偏光系顔料も楽しい。

筆ペンをカスタムして水筆として使う、あるいはその逆について

筆ペンと水筆の記事の続き。
前回は、ぺんてる筆を水筆として再利用出来るかもしれない、という話だけで終わっていた。その後実際に簡単な細工をして使ってみているが、それなりに使える、という結論に至ったので記録しておく。
言わずもがなだが細工もメーカー想定外の使い方も全て自己責任。

細工の内容

ぺんてる筆を水筆として再利用する場合に面倒なのが、カートリッジの口の黒いパーツ。そのままでは洗浄その他が面倒なので、外しっぱなしにしたい。紫色のボディと透明軸側の黒いパーツとの距離をきっちり詰めてやれば水漏れは無さそうなので、ひとまず透明軸の内部にスポンジを仕込んで距離を稼ぐことにした。水量はスポンジの調整でどうにかできそう。
(カートリッジ側の黒いパーツの代わりに O リング、という方法では水の吐出量が多くなり過ぎるなど難ありだったので、透明軸の方に細工することにした。)

手順や留意点等

分解

【写真】外すポイント
なにはともあれまずは透明軸部分の分解から。穂先側から尻側に向けて、穂首の黒い部分をグッと押し込んでやると簡単に外れる。今回は軸内に仕込んであったスポンジが劣化していたので、それも外した。
【写真】外したところ
劣化したスポンジはメラミンフォームで代用することにした。

ちなみにこの時、分解前には割としつこく洗浄したにも関わらず、穂先の毛束をまとめて溶着してある辺りまで水ですすいでみたら、インクの色が少し残っていた。他の水筆も大体同じような構造なので、アクリル絵の具は不可、という注意書きがあるのも納得。

工作

もし O リングが手に入るなら、適当な厚みにカットしたスポンジ(水の吐出量調節用)と O リングの組み合わせでも良いかもしれない。が、とりあえずスポンジだけで何とかしてみた。

透明軸内部に仕込むスポンジは、これもメラミンフォームをテキトーにカットして使用。メラミンフォームは何かと便利。円柱は難しいのでとりあえずラフに八角柱を作って、中心を途中までポンチでくり抜いた。この深さで、水量の調節ができる。(ちなみにきれいな形を作る必要は全く無い。大体で大丈夫。)
【図解】隙間埋めパーツ概要
メラミンフォームは濡れると案外しっかり潰れるようなので、八角柱の長さは割と長めに、ひとまず 10~15 mm くらいにしてみた。それより短いと潰れ過ぎて隙間が空いてしまい、最初は大丈夫だと思ってもそのうち水漏れする(実験済み)。ポンチでくり抜く深さは、半分~1/3 残すくらいが好みだった。完全にくり抜くとパッキンの壊れた水道みたいになる。

組み立て

あとは穂先を透明軸に戻して、八角柱を入れて、黒いパーツを緩めに入れたところに紫色のボディをねじ込む。一度ねじ込めば黒いパーツは落ちてこない筈。

雑感

ぺんてる筆の穂先、しなやかで使い心地抜群。日本の宝だ。水筆もちゃんと買ったのに、結局こっちの再利用筆ばっかり使ってしまう。しかも、耐久性も高い気がする。常に水が入った状態でペン立てにスタンバイしておいて 2年以上、たまにちょいちょい使う程度ではあるけど、今のところ穂先のまとまりや弾力、細書きの時の筆跡のエッジなど、全く問題なく使えている。この子、好きだわー。

一方呉竹の水筆の方はあまり使っていない筈なのに穂先の毛の先端がわずかにカールしてきてしまって、筆跡がより一層ぽってりするようになった。ぺんてる筆の穂先と比べると、素材が違うせいか水と馴染みにくいようで、穂先まで繊細に水を送るのが苦手な印象。ぺんてる筆再利用の水筆と同じくスポンジを仕込んでみたりはしたものの、構造が少し違うので水タンク側の黒キャップは外して運用はできなそうだ(水漏れする)し、水の吐出量も大して減ることはなく、筆跡は相変わらずぽってり。細筆タイプ(小)はどうか分からないが、この中筆タイプはやはりエッジをぼかした表現や、広範囲をざっくり塗るような使い方が向いている子なのかも。もとより文字書き用ではないし。むしろトメ・ハネ・ハライが下手クソなのをもにょっと誤魔化すには良さげ。こっちはこっちでまた別の用途を探ろうと思う。

水筆を常にすぐ使える状態にしておくと何かと便利だなと、使うようになって初めて知った。万年筆で誤字った時の修正や、切手貼り、突発的に発生するちょっとした拭き掃除(!)、そしてもちろん普通に水筆としての用途と、実は色々使える。※追記:昨今大人気のガラスペンの洗浄にも便利。使った後すぐに水筆でササッと撫で洗いして拭いておくと、面倒臭くない。ガラスペンの軸が木だったりする場合も、軸までじゃぶじゃぶしないので安心。数日置きに水を入れ替えがてら洗浄するという手間はあるものの、使おうと思った時にすぐに使えるところに 1本あると、大変便利。

買い増した水筆

そして実はもう 1本、ぺんてる Vistage のスリムな水筆を買った。ぺんてる筆や呉竹フィスよりも軸が短くて細くて、可愛らしいサイズ。一般的なボールペンとほぼ同じ長さなので、ペンケースに入るんじゃよ。
【写真】水筆サイズ比較 ボールペン編
↑ 写真左から 三菱 JETSTREAM スタンダード、ぺんてる ヴィスタージュ、PILOT Dr.GRIP 4+1
【写真】水筆サイズ比較 筆ペン編
↑ 写真上から ヴィスタージュ、ぺんてる筆、呉竹フィス

穂先の形にも少し特徴がある。ぺんてる筆のうす墨のタイプ(中字と同等?)より少しだけ小ぶりで、穂先はシュッと心持ち細くなっている印象。
【写真】穂先比較
↑ 写真左から ぺんてる筆、ヴィスタージュ、呉竹フィス、くれ竹万年毛筆卓上8号

この子は比較的水の吐出量が少ない。軸が硬めなので押してもあまりじゃぶじゃぶ出ない。短くて細いということは水タンクも小さいということで、じゃぶじゃぶ出すとあっという間に空になってしまうわけで、この水分量では洗浄が不十分になりがちかな、とは思うものの、この絶妙な水分コントロールと穂先の形によって、細い字も太い字もいける。よくできているなぁと思う。

【写真】ぺんてる Vistage みず筆 分解の図
そしておそらく、水の代わりにインクを入れても程好いのではないか(インクフロー的に)。……と思ったりするが、美しい白い穂先がもう少し汚れるまで、試すのは待とうと思う。穂先パーツは分解できないようだし。
【写真】ぺんてる Vistage みず筆 穂先と水入れの接続部分 アップ
(もちろんパッケージには水以外入れてくれるなと注意書きがあるわけで、これも当然試す場合は自己責任。)

カラー筆ペンの選択肢

いやしかし、呉竹からっぽペンにカートリッジが使える毛筆タイプが仲間入りした昨今、無理矢理水筆にインクを入れてカラー筆ペンを作る以外にも分かりやすい選択肢が増えて、喜ばしい次第である。からっぽペン、8号っぽい見た目なのだけど、Platinum のカートリッジと互換性あったりするかなぁ。(8号はカートリッジ共用できるので、手持ちのものにはプラチナのカートリッジを使用中。)空のカートリッジも同時に発売されているので、いろいろと、夢が拡がる。

※追記 : 早速文具王が検証していてありがたや。プラチナ互換ということで、安心して買えるでござる。
【連載】文具王の動画解説 #398 呉竹「からっぽカートリッジセット」 – 文具のとびら
【連載】文具王の動画解説 #399 【お詫びと訂正】呉竹「からっぽカートリッジセット」 – 文具のとびら
訂正の動画では透明軸を使って構造が分かりやすく解説されていて、大変勉強になります。ありがたや……ありがたや……(合掌)

HAPPY NEW YEAR のこと。

生きてます。今日もしぶとく生きていますよ。

というわけで、あけましておめでとうございます。
年賀2020
実際のハガキでは、稲穂とネズミは金色にしてやったぜ。ZEBRA のマッキーペイントマーカー、書いている時はそれなりに溶剤臭いけど、仕上がりがキラッキラ。巷の噂ではまるで箔押しとの評判だったのだが、確かにそれに近い豪華な金色であった。梨地の金。ただしその上から書き込みはできなかったので、目とか耳とか、頑張って塗り残した。油性ペンの黒でも書けないパターンがあるんだな、とひとつ勉強になった。(書けるけど、吸い込まれるように色が消える。金色顔料の下に色が染み込んでしまってイマイチはっきりとした発色にならない。)

筆ペンと、水筆ペン的なもの

世の中に数多ある文房具や画材の類の中で、近頃筆ペンが気になっている。きっかけは金色の画材だったりするのだがそれはまた後日書くことにして、今日は筆ペンと水筆についての備忘録。
※公式にアナウンスされていること以外は全て自己責任。一応念の為。

経緯

家にあった筆ペンが、インク漏れで残念なことになっていた。新たに 2 本も買ってあったし、よく見たら穂先に変な癖がついていたので、これはもう要らないだろうということで、興味本位で分解してみた。あわよくば水筆として再利用できたら良いなという期待も込めて。(ちなみにインク漏れは多分長いこと放ったらかしたせいであって、ペンの品質に問題はないと思う。)

分解したのはぺんてる筆の薄墨タイプ。※2022年10月4日リンク更新
https://www.pentel.co.jp/products/brush/pentelfude_usuzumi/
不祝儀用にしか使っていなかった。

これとは別に、水筆を使ってみようと思ってひとまず買ってあったのが、呉竹フィス水筆ぺんの中筆タイプ。
https://item.kuretake.co.jp/kuretake-web/DispDetail.do?volumeName=00002&itemID=t000100035727
使ってみて、穂先に供給される水分量の調整が難しいなと思っていたところ。絵手紙や顔彩のための商品のせいか、思ったより水がじゃぶじゃぶ出てくる感じで、使いこなすまでにはもうちょっとかかりそう。
(ちなみにちなみに、顔彩耽美スターリーカラーズは良い。粒子の細かい輝きが上品で美しい。)

筆ペンの洗浄

染料インクの製品なのでまずは流水でざっと水洗いしてみたら、漏れたインクはほとんど落ちてキレイになった。もっと頑固かと思って覚悟していたので、若干拍子抜け。さすが染料インク。透明軸のシールに染みたインクは落ちないので、そこはシールごと剥がした。「逆ネジですよ~(※意訳)」と書いてあるのだが、シールを剥がせば透明軸の外からネジ山が見えるしひとまず問題は無さそう。
(ちなみにサクラクレパスの水筆 1 も逆ネジらしく、ぺんてるの筆ペンと互換性があるという情報を見たことがある。)

さらに、穂先についた変な癖はお湯に浸けて改善。公式には 70℃ が良いという情報あり。
https://twitter.com/pentel_pepe/status/1069822692486856704
http://pentel.blog.jp/archives/17030200.html
(ちなみにブログ記事の方は他にもいろいろと情報満載で涎が出そうな内容、かつこの備忘録の存在意義が無くなるくらい構造についての解説も充実している……)
うっかり写真を撮る前にお湯に浸けてしまったので、比較写真は無し。無念。

筆ペンの分解

本来はキャップ、透明軸(穂先を含む)、インクカートリッジの 3 パーツに分かれるだけで、カートリッジを交換することでインクを補充するタイプのペンだが、今回はカートリッジをさらにバラバラに分解してみた。
【写真】ぺんてる筆ペン分解の図
インクカートリッジの口に嵌っている黒いパーツは素手では外れないので、カッター等を使って慎重に。というわけで外すのが面倒だしどうしても傷は付くので、水筆としてのリユースはイマイチかなぁ。(ただし頑張れば水は入る。ちなみに、試しにこのパーツ無しで薄紫色のボディを直接透明軸にねじ込んでみたところ、案の定水漏れした。黒いパーツ大事。※追記:代わりにOリングを入れると水漏れはしないが、つゆだく仕様になってしまうのでそれはそれでイマイチ。素直に水筆を買ひたまへ。 ※さらに追記:透明軸の部分を分解して細工してみたら割と良い感じになった。

水筆とは明らかに違うのが、カートリッジ内に仕込まれている 2 本のパイプ。これがインクフローを程好く調整するのに寄与しているっぽい。こちらはなくても、水筆としては使える。
パイプがあった方がフローが渋めになるので、例えば万年筆用のインクを入れてオリジナルカラー筆ペンに改造したいという向きには、パイプはある方が良いのかも。繊細にできているんだなぁ、筆ペンって。

黒いパーツとパイプの接続部分には、空気とインクが通ると思しき小さい穴が。
【写真】接続部分(上左)とパイプ後端(上右)
↑接続部分(上左)とパイプ後端(上右)
【写真】黒いパーツ 透明軸側(右上)とカートリッジ側(右下)
↑黒いパーツ 透明軸側(右上)とカートリッジ側(右下)
黒いパーツには、写真のように白いパーツが嵌っている。動きはしても外れなかったので、構造はしかとは分からず。

水筆ぺんについて雑感

ついでに水筆ぺんの写真も少しだけ。
こちらも水入れ部分の口に黒いパーツが嵌っていて、これも外すことを想定していないようなので、こちらはひとまず外さないでおいた。
【写真】呉竹 水筆ぺん
【写真】水入れ部分の口(左)と筆先部分の水入れ側(右)
↑水入れ部分の口(左)と筆先部分の水入れ側(右)
この黒いパーツが少々厄介で、これがあることによって、水入れの水を捨てても(振るとちゃぷちゃぷするくらい)残ってしまい、中が乾くまでにかなり時間がかかる。頻繁に使うなら水を入れっぱなしで良いのだろうけど、そうでなければ干したい。カラッと乾かしたい。何か手はないものか。(PE と PP だし、エタノールとか入れても大丈夫だろうか。数回濯げばあるいは……)

ひとまず水筆に関しては、買う前にもうちょい調べても良かったなと若干反省。ひと口に水筆と言っても、製品によって――つまり想定している用途や設計によって――使い勝手に案外差がありそう。
同じ呉竹の水筆でも水書用の製品 2 は水入れ部分の口が大きく空いているらしいし、パッケージの外からは分からなかったのだがぺんてるの水筆( ぺんてる みず筆 3 / ぺんてる Vistage(ヴィスタージュ)みず筆 〈 スリムタイプ 〉 4 )もやはり、水入れの開口部が大きいらしい。あと 6 月に発売されたトンボの TOMBOW WATER BRUSH 5 も。……んん?水入れの口が狭いのって、呉竹フィスのシリーズとその兄弟みたいな製品だけなのかな……?

いずれにしても、それぞれ穂先の感触が違うのはもちろん、穂先への水の供給量も製品によって違うようだし、やっぱりもうちょいちゃんと選ばないとな。うっかりうっかり。

ちなみに未確認情報としては他にも、

  • ステッドラー 6 (呉竹フィスと同仕様)
  • ホルベイン 7 (逆ネジ)
  • カランダッシュ 8 (ポンプ式)
  • ファーバーカステル
  • パイロット
  • kitpas(日本理化学工業) 9

等々も水筆を扱っているとかいないとか。でもファーバーカステルとパイロットは公式の製品情報が見つからなかったし、国内未発売とかいうケースもあるかもしれないし、やっぱり手軽に買えるのは呉竹かぺんてるかサクラクレパス、かな。いやしかし、ポンプ式って気になる。なにそれ万年筆みたい。