加湿器のフィルタ洗浄に最適な容器の話

冬場の乾燥期、ダイニチの加湿器 HD-RX718 を使っている。
フィルタの洗浄に今までは丈夫なビニール袋を使っていたのだけど、数年使ってそろそろ限界かなーと思ったので容器を買ってみた。大きすぎず小さすぎず程良い大きさの容器が見つかったのでここにメモっておく。
ちなみに抗菌気化フィルター H060518 のサイズは 105 x 230 x 65 mm 。

洗浄容器として買ったのは Seria で見かけたラッセ バスケット スリム。おなじみ山田化学の製品。

容器外観
容器外観

ポリプロピレン製で耐熱温度は 120℃、耐冷温度 -20℃。
底面の刻印
底面の刻印

サイズは、ラベルには外寸 283 x 128 x 125 mm とある。

ラベル
ラベル

内寸は、底の辺りを測ってみると約 248 x 107 x 124 mm だった。
内側にメジャーを当ててみた図(長辺)
内側にメジャーを当ててみた図(長辺)

内側にメジャーを当ててみた図(短辺)
内側にメジャーを当ててみた図(短辺)

内側にものさしを当ててみた図(高さ)
内側にものさしを当ててみた図(高さ)

(高さを測っている写真が角度のせいで分かりにく過ぎた。)
ただし強度確保の為か内側四隅に出っ張りがあるのと、液体は持ち手の穴の高さまでしか入らないので、フィルタを浸けるのに確実に使える空間は約 237 x 97 x 93 mm 。
フィルタのサイズは 230 x 105 x 65 mm だけど、長辺には若干の余裕があるので問題ない。

実際にフィルタを入れてみた写真がこれ。誂えたようにピッタリ。

フィルタを横倒しで入れるとぴったりサイズ
フィルタを横倒しで入れるとぴったりサイズ

浮いてくるフィルタを底に押し付けてみると、深さにも程良いゆとりがあるのが分かる。
フィルタを底に押し付けてみた様子
フィルタを底に押し付けてみた様子

ちなみにフィルタを立てて入れると持ち手用の穴の方が低い位置にあり、この状態ではフィルタの一部が水面から出てしまう。
立てて入れたフィルタが持ち手の穴から見えている様子
立てて入れたフィルタが持ち手の穴から見えている様子

実際に使ってみたところ、水量は約 2L で漬け置き洗浄できた。今まで 4L でやっていたので、クエン酸の消費量が目に見えて減った。洗浄液たっぷりの中で泳がせる方が汚れ落ちは良いのだろうが、とりあえず今のところ差は分からない。
さらに、四隅が丸みを帯びているので片付ける時に水気を拭き取るのが楽。ビニール袋なんて拭いた後さらに干してたんだから、手間は雲泥の差。楽。

欲を言えば持ち手の穴が要らない(うっかり水漏れさせてしまう)ので塞ぎたいのと、蓋が欲しい。でもそのくらい。畳めないので嵩張る、とかはもう仕方ないじゃろ。
これが百円、てのがひとまずお手軽で良い。ありがとう山田化学さん。ありがとうセリアさん。お手入れが捗ります。

あけましておめでとうございます、の話。

年賀画像2024
まだ 1月なのでギリギリセーフ。(アウト)
生きています。亀たちも元気です。

亀、チビは卵をポコポコ沢山産んで、その度に獣医さんのお世話になった。早くも 3月から産み始めて 7月まで、平均月イチペースで 5回、合計 42個も……!産まない年もあったし外飼い時代は 1シーズンに数個産むかどうかだったというのに、なんとなんと……。

ケガの後遺症なのか自力で産卵は難しくなってしまったらしく、食べない・落ち着かない(必死な顔してジャバジャバ泳ぎ続ける)・肩(?)周りや後ろ足の付け根辺りがむちっと太ったように見える・口をパクパクして呼吸し難そう……等々の兆候が 1週間くらい続いても産めなかったら、獣医さんの助けを借りようということになった。

「ちょっとチクッとするよー」などと言われながら産卵促進剤を射たれ、帰宅後水に入れるとウロウロした後、間欠的にポロン……ポロン……と産んでいく。見ているだけのこちらはオロオロしているばかり。ごめんなー、何の助けにもならなくて。でも亀の息む顔はあんまり見たことなくて可愛いのであった。目をギュッ…とつぶった後パチパチ瞬きしたなーと思うと卵がポロン……と出てくるシステムらしい。亀も割と表情豊か。

そして産んだそばから卵を回収していく人間。1個約 10g のこれは命懸けで産むのだけど無精卵なのだよね。(まぁ、有精卵でもそれはそれで困ってしまうのだけど。)人間もだけど、メスってこういう体力消耗するイベントが定期的に来るとこは大変よね。産卵前後の亀は疲れた顔してるなぁと見る度思う。カルシウム摂りなね~、とエビを多めに盛ってやったりしている(大好物)。

一方デカの方は卵を産まなかった。快食快便だけど運動の方はあんまり乗り気じゃないなーという感じで、土のエリアに行かなくなってからあんまり活発じゃなくなった気がするんだよなぁ。やっぱりアライグマ臭いのかなぁ……。庭に出してもざっと巡回するとさっさと戻ってきて見上げてくる。水槽に帰るぜ、と眼力ビームを出す亀。

2匹とも、冬になった今はヒーターの入った水槽でまったりしている。


Twitter がアレな感じになってしまったので、とりあえず Fediverse にいることが多い最近。今は主に Fedibird にお世話になっている。たまに Vivaldi Social にいることもある。使い方をいまだに模索しているところ。

年始の大地震の時の様子を見るに、国内で大災害があると国内のサーバは遅延するものなのだろうと理解した。あの時、サーバが海外にある Vivaldi は遅延がなかったと思うけど、国内にある Fedibird は少し遅延があった。東日本大震災の時の Twitter で落ちることも遅延を感じることもなかったのは、あれはほんとに特殊な状況だったのだろうなぁ。あの時は大変助かったのだけど、あの Twitter はもう無い。身内との連絡手段は複数用意しておかねば。

それはそれとして、ニュースメディアやメーカーの公式アカウントをお手軽にチェックする手段が失われて不便極まりない。値上げとか生産終了とか新商品・限定品やセールの情報とかあれやこれや、結構いろいろ見逃している。
現状多いのは Facebook や Instagram でというケースだけど、ログインしないと見られないところにアナウンス出されても結局見えないので、無いのとそう変わらなくてやっぱり不便。時系列表示ができることも大事だし。
せめて Threads 辺りに公式アカウントが増えてくれると、そのうち Mastodon や Misskey のクライアントからさくっとお手軽にチェックできるようになるんだろうなと期待している。他に Bluesky やタイッツー辺りも規模が大きいのかな。どうなんだろう。複数アカウントを並行して管理するのは面倒臭いのでどこかにまとまっていてもらえると助かる。そして Tumblr 、あなたいつ Fediverse に来るのよ……?


Fediverse に長居するようになってから、いろんなお茶を飲んでいる。スリランカの情勢がちょっと困ったことになっている関係で好みのタイプの紅茶が手に入りづらくなっているので、いつもの専門店だけではなくて他も試してみないと、と思っているところに、Fediverse にいるお茶好きな人々の情報が大変有用で助かっている。ありがたや……

でもまぁ今のところ、結局いつものお店に戻ってきてしまう傾向にはあるのだけど……。

しかしヌワラエリヤはこのところ飲めていないので、お茶の在庫を見つつ、どこかで買ってみなくては。


スコーンにイギリス風とアメリカ風があるとか、イギリス風も田舎風と都会(ホテル)風があるとか、何やら今まで色々とモヤッとしていたスコーンという食べ物のイメージが少しだけ解像感を増した年でもあった。なんとなく自分でも作ってみようという気になってやってみたら、焼き立てがめちゃくちゃ美味かった。バターと粉の風味が素朴でうんまっ。

ただね私、手が温かいんですよ。バターの多い生地を手捏ねすると、バターが溶けちゃって生地がダレるんですわ。風味にも影響するしこれはなんというか、向いてないやつかもしれん。大容量のフードプロセッサーとかぶんぶんチョッパーとか、なにかお道具が要る感じかも。

暑い季節にはゼリーを色々作ってみたりした。ゼラチンと寒天は使ったことがあるけど、アガーを使ったことがなかったのでやってみた。面白ーい。それぞれ食感や粘度、固まる温度、透明感等々、違いがある。アガー、好きなやつだった。ぷるん、とぅるん、とするのはアガー。海藻から作るのは同じなのに、寒天と全然違うのね。面白ーい。まだあるのでまた作る。

抹茶の粉をお菓子に使うのはやったことがあるけど、飲む為に点てる、は未経験だった。京土産の辻利のお抹茶をいただいたので、ちゃんと習ったりはしていないけどいろいろ見ながら、とりあえずやってみた。正解が分からないけどコツがいることは分かるとか、薄茶用・濃茶用で方向性がはっきり分かるくらい違うんだなぁとか、いつもお菓子に使っているものとも風味が違うなぁとか、いろいろ発見が。面白い!


まぁそんな感じで昨年は、気になっていたけど未経験だったもの、にいろいろ手を出してみた年であった。今年はそれをもうちょっと深掘りしていきたい。

あと、ついに玉虫色のアクリルガッシュを買い込んだのでこれも使い方を研究したい。試しに紙切れにちまっと塗ったものがしばらく机に置きっぱなしになっていて、それが視界に入る度にキレイだなぁキレイだなぁとつい眺めてしまった。これはきっと花や絵画のように心の潤いになってくれる類のものに違いない。

亀の飼育用品の話

※2024年5月9日水温計とヒーターについて追記

チビっ子の頃から 30年以上もずっと外飼いだった亀たちが家の中に引っ越してくるに当たって、新たに用意したものがいくつかある。我が家の亀たちは巨大なので、市販のカメグッズは全く使えるサイズではなく、程良いものはと調べてもあまり情報がなくて結構苦労したので、ここに記録しておく。

……とはいえまだ試行錯誤の途上で答えの出ないものも多いので、現時点で良かった物とイマイチだった物の良いところ悪いところなどを記録しておくことにする。

ちなみに亀たちは 2匹いて、先日の記事に書いた通りである。
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亀がアライグマに襲われて大怪我をした話

年始にも書いた、亀の受難の話。インターネット上をざっと検索した限りでは、生還した亀の詳しめな話はあまり見つけられなかったので、覚えている範囲で、ここに記録しておく。いろんなケースがあるだろうけど、もし新たに災難に遭ってしまった亀がいて、その飼い主さんか誰かがここを見つけた時、こんな例もあるんだなと、ささやかながら何かの助けになれたらいいなと思う。

ただしあくまでうちの亀たちの場合、であることは念を押しておきたい。性格も体力も個体差結構あると思う。治療費も一応ざっくり記録しておくがケースバイケースなので、あくまでうちの場合であり、参考程度に、ということで。
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HAPPY NEW YEAR 2023

2023年賀

しぶとく生きております。
家族全員ばっちりフルワクチンで未感染継続中。無症状感染の可能性も無いわけではないにしろ、ひとまずなかなか良い成績ではないかと。健康、大事。QoL 大事。COVID-19 怖い。
引き続きこの災禍からは逃げ切るべく、できる範囲で感染対策を続ける所存。……逃げ切れるといいなぁ……。


長年同居している亀たちが 4月にアライグマに襲われるという大事件が起こり、家の中に引っ越したり、それに伴い飼育環境をいろいろ試行錯誤したりして、まったく大変な年であった事よ。

亀は、大怪我はしたものの元気になりました。大きい方は前足の爪を数本、小さい方は足を 2本失ったものの、腕の良い獣医さんに診てもらえたことと驚異的な生命力もあって、秋の終わり頃には冬眠可能のお墨付きをいただけるまでに快復。逞しい事この上なし。
とはいえ怪我の快復のために真夏以外はヒーターを入れて過ごしてきたので、ひとまず今年は冬眠しないで冬を越してみることに。我が家に来て 30年以上、冬眠しなかった年は無い筈なので、亀たちにとっても初めての経験になる筈。日々様子を見ています。
(ちなみに仇はとった。多くは語るまい……)

亀を診られる獣医さんというのは貴重なのだと、長年亀と一緒に暮らしていながら初めて知った。爬虫類は獣医師免許を取る上で必須科目ではないのだそうで。そうだったのか!私にとっては亀はあまりに身近で当たり前にそこにいる存在だったので、想像もしなかった。世の中知らないことだらけ。今回お世話になったのはとても面倒見の良い名医のようなので、巡り会えて良かった。ありがたや。
そしてうちの子たち、丈夫。動物のお医者さんとのご縁は今まで皆無だった。願わくば、天寿を全うするまで無縁なまま過ごさせてやりたかった。病院帰りの亀の様子を見ていると、やっぱり嫌そうだし。慎重派だからイレギュラーなことがあるとすぐパニクっちゃうんだよね。分かるよ。

今でも思うのは、どうすれば被害を防げたか。
もちろん水槽に蓋なり金網なりをきっちり固定しておけば良かった。乗せておく、ではなくきっちり固定。重しなんぞ奴らの前には子供騙し同然なので、括り付けるべし。外飼いならおそらくそれが唯一にして最大の防御なのだろうと思う。
でもそれを突破された時、人間に出来ることはあっただろうか。狂犬病やら回虫やらマダニやらいろいろ、人間にとっても命に関わる感染症のキャリアである可能性が(かなりの確率で)ある野生動物に対して、接触を避けつつ(鳥獣保護法やら諸々の法令にも違反しない範囲で)、家族の亀を守るために人間が出来ることって、あったのだろうか。未だに答えが出ない。
……というか、やっぱり何もできなかったのだろうとは思うのだけど、認めたくない。何かないのか、追っ払う術は!?あいつら怖すぎるよ?!他所んちの家族喰い荒らしに来る知らないおっさん(ホントは多分子育て中のママ及びその子供)、て普通に怖いわ!話が通じない感じ濃厚じゃん!
……ホントに、油断した飼い主が全面的に悪かった。一旦餌場として認識されてしまったら、鉄壁のガード以外に有効な対策は多分無い。

ちなみに事件以来、いつも散歩していた庭を亀が怖がるようになってしまったので(臭ったのかも…)、一度襲撃を受けた個体は、たとえ金網や蓋をきっちり固定してあったとしても夜間に外にいるのはかなりストレスになるだろうと思う。うちの子たちはデカ過ぎて、家の中では狭くて狭くてそれはそれでストレスだろうとも思うのだけど。ゔ~ん……悩ましい……。

ひとまずそんな感じで亀たちの状況は今落ち着いています。先を失った前脚も顔をゴシゴシしたり足場に掛けたりとそれなりに使いこなしているし、大怪我療養中の高齢亀にも関わらず暑くなった頃には卵産んでたし、亀は逞しく生きている。
……卵、いつまで産むんでしょうね……?獣医さんには高齢者扱いされるけど……?

……あと改めてちょこっと疑問なんだが、基本的にどこ触っても怒るのに、顎下と前足裏だけは撫でると猫みたいに目を細めるのナンデ?気持ちいいのか観念しちゃってるのか何なのか。水に潜って寝てるなーと思って眺めていると急にハッとした顔で目を開けて慌てたようにキョロキョロしたりもするし、亀も悪夢を見たりするんだろうか。謎多き生き物よ。

亀の寝顔やあくび顔、時々聞こえる鼻息に、しみじみとした幸せを感じる今日この頃。亀の鼻息ってのは、幸せの音色なんですな。もちろんちゃぷちゃぷ泳いでシューシュー荒い息をしてまたちゃぷちゃぷ泳いでたりもする。エクササイズ。狭い水槽で申し訳ないが、外気温が上がるまではとりあえずこの環境で辛抱してくれ。亀の鼻息で水槽の壁が曇っているうちは、まだ寒い。


11月に、仙台に行ってきた。東日本大震災の後に行ったのが最後なので、10年ぶりくらいか。
気になっていたお店はありがたいことに割と生き残っていて、久しぶりの味に舌鼓を打ってきた。初めて行くお店も、たまたま入ったのだけどとても美味しくて、帰ってからしっかり真似した。全く再現できなかったけど。あぁ、楽しかったなぁ……。

昼は晴れていればさほど寒くはなかったのだけど、日が暮れるのが東京と比べて体感 1時間くらい早くて(実際の差は 20分もない筈)、風がめちゃくちゃ冷たくて、あぁ、仙台ってこうだった!と懐かしく思うも、やっぱり寒くてコートのライナーを取りに、夕飯を食べに行く前に一旦ホテルに戻ったりするなど。わはは、これが仙台よ。寒さも風の冷たさも楽しかった。

前回行った時はまだ地下鉄東西線が開通していなかったので、今回初めて乗ってきた。なんでも推進力にリニアモーターを使っているとかで、どんなもんかしらと。ま、にわか知識のド素人なので従来の電車との違いはよく分からなかったのだけど。
でもパッと見すぐ分かる違いが足元にあった。車両とホームの隙間がほとんど無い!すごーい。ホームと車両の床との高低差も無いし、隙間も無いし、乗り降り安心。ホームが真っ直ぐなわけでもないのに。今どきの設計の電車ってみんなこうなのかしら。
新しい路線だからなのかよく分からないが都営大江戸線を彷彿とさせる深さ(大江戸線ほどではない)で、トンネル通すの大変だったのかもなぁと思ったり。普段行かないところに行くといろいろ新鮮で面白い。

仙台市内はちょうど紅葉がきれいで、昼間街中をうろうろ散歩するにはとても気持ちの良い気候だった。また、そのうち。


某国の横暴のせいでいろいろと想定外の困難が増えてしまっている現状、立地的に危なっかしいところにあるうちの国も、のほほんとしてはいられないんだなぁと、割と初めて実感した年でもあった。外交下手だと死活問題じゃない?(今更)


活字成分が足りないと思いつつも、なんとなく紙の本を読む頻度は激減した。でも電子書籍より紙の本の方が好きだなぁとやっぱり思う。紙の本が贅沢品になる未来は、もう少し先だと思っていたのだけど、案外早く来てしまったな……。紙が無いとは……いやはや。


何はともあれ、また編み物熱が再燃しそうな感じで、エンジン温めているところである。(編んでいるとは言ってない)

KnitPro の切り替え用ケーブルのラインナップに回転するタイプが加わったんだってよ!とワクワクしつつも、工作精度高くないからなぁ……通常ケーブルの倍近いお値段だしなぁ……と二の足を踏んでいたりとか。切り替え輪針使い始めてそう何年も経ってないけど、正直ケーブルのねじれはあんまり気になったことがないし。Tulip の Carry シリーズのケーブルはまさにスイベルタイプなのだけど、割ときっちり編みたい癖があるせいか糸の引っ掛かりが気になるデメリットの方が私にとっては若干大きいかなぁ……と思っていたりする。いずれにしても、いち早く試してくれる人たちのレビューは楽しみにしている。

結局細めの糸と細めの針でキメ細かい編み目をみっちりと量産する方が、太糸ざっくりであっという間に完成するより好きなんだなぁとは思う。模様編みよりメリヤス砂漠が好き。そしてかぎ針より棒針が好きっぽい。(かぎ針、手が攣りがち……)
故に、暗い色の糸は目が辛いので選びにくい。着るには良いんだけどな。そして針はメタル系が好き。太い針なら竹製も良いんだが、細い針は竹だと折りそうだしメタルの方が滑りが良いし。というところで Tulip の Knina Metal や addi の固定輪針をよく使うけど、感触としてはクロバーの軽金属製の方が好きかもしれない。だがあれはコードが短いタイプしか存在しない……というかむしろ今チェックしたらラインナップ減ってるような……?

ウールも何もかも値上がりしてるけど、今年は大物編みたいな。

寅年年賀

2022年賀

年を跨いでしまったものの、2022 年の年賀画像を置いておきます。

実際のハガキにはラメラメのアクリルガッシュを使ってパリピ感を添えておいた。ターナーの 222 ラメ クリア ダイアモンド、手軽に華やかさを添えるのに便利。買った時は 221 ラメ クリア オパールとの違いがイマイチ分からなかったのだけど、近頃爪塗るのにも慣れてきたので、ラメの使い分けもなんとなく分かるようになってきたかなーと期待して、またカラーサンプル見にお店に行ってみたいところ。ラメもサイズや形や密度で印象がかなり変わるので、奥が深い。玉虫色とか、偏光系顔料も楽しい。

筆ペンをカスタムして水筆として使う、あるいはその逆について

筆ペンと水筆の記事の続き。
前回は、ぺんてる筆を水筆として再利用出来るかもしれない、という話だけで終わっていた。その後実際に簡単な細工をして使ってみているが、それなりに使える、という結論に至ったので記録しておく。
言わずもがなだが細工もメーカー想定外の使い方も全て自己責任。

細工の内容

ぺんてる筆を水筆として再利用する場合に面倒なのが、カートリッジの口の黒いパーツ。そのままでは洗浄その他が面倒なので、外しっぱなしにしたい。紫色のボディと透明軸側の黒いパーツとの距離をきっちり詰めてやれば水漏れは無さそうなので、ひとまず透明軸の内部にスポンジを仕込んで距離を稼ぐことにした。水量はスポンジの調整でどうにかできそう。
(カートリッジ側の黒いパーツの代わりに O リング、という方法では水の吐出量が多くなり過ぎるなど難ありだったので、透明軸の方に細工することにした。)

手順や留意点等

分解

【写真】外すポイント
なにはともあれまずは透明軸部分の分解から。穂先側から尻側に向けて、穂首の黒い部分をグッと押し込んでやると簡単に外れる。今回は軸内に仕込んであったスポンジが劣化していたので、それも外した。
【写真】外したところ
劣化したスポンジはメラミンフォームで代用することにした。

ちなみにこの時、分解前には割としつこく洗浄したにも関わらず、穂先の毛束をまとめて溶着してある辺りまで水ですすいでみたら、インクの色が少し残っていた。他の水筆も大体同じような構造なので、アクリル絵の具は不可、という注意書きがあるのも納得。

工作

もし O リングが手に入るなら、適当な厚みにカットしたスポンジ(水の吐出量調節用)と O リングの組み合わせでも良いかもしれない。が、とりあえずスポンジだけで何とかしてみた。

透明軸内部に仕込むスポンジは、これもメラミンフォームをテキトーにカットして使用。メラミンフォームは何かと便利。円柱は難しいのでとりあえずラフに八角柱を作って、中心を途中までポンチでくり抜いた。この深さで、水量の調節ができる。(ちなみにきれいな形を作る必要は全く無い。大体で大丈夫。)
【図解】隙間埋めパーツ概要
メラミンフォームは濡れると案外しっかり潰れるようなので、八角柱の長さは割と長めに、ひとまず 10~15 mm くらいにしてみた。それより短いと潰れ過ぎて隙間が空いてしまい、最初は大丈夫だと思ってもそのうち水漏れする(実験済み)。ポンチでくり抜く深さは、半分~1/3 残すくらいが好みだった。完全にくり抜くとパッキンの壊れた水道みたいになる。

組み立て

あとは穂先を透明軸に戻して、八角柱を入れて、黒いパーツを緩めに入れたところに紫色のボディをねじ込む。一度ねじ込めば黒いパーツは落ちてこない筈。

雑感

ぺんてる筆の穂先、しなやかで使い心地抜群。日本の宝だ。水筆もちゃんと買ったのに、結局こっちの再利用筆ばっかり使ってしまう。しかも、耐久性も高い気がする。常に水が入った状態でペン立てにスタンバイしておいて 2年以上、たまにちょいちょい使う程度ではあるけど、今のところ穂先のまとまりや弾力、細書きの時の筆跡のエッジなど、全く問題なく使えている。この子、好きだわー。

一方呉竹の水筆の方はあまり使っていない筈なのに穂先の毛の先端がわずかにカールしてきてしまって、筆跡がより一層ぽってりするようになった。ぺんてる筆の穂先と比べると、素材が違うせいか水と馴染みにくいようで、穂先まで繊細に水を送るのが苦手な印象。ぺんてる筆再利用の水筆と同じくスポンジを仕込んでみたりはしたものの、構造が少し違うので水タンク側の黒キャップは外して運用はできなそうだ(水漏れする)し、水の吐出量も大して減ることはなく、筆跡は相変わらずぽってり。細筆タイプ(小)はどうか分からないが、この中筆タイプはやはりエッジをぼかした表現や、広範囲をざっくり塗るような使い方が向いている子なのかも。もとより文字書き用ではないし。むしろトメ・ハネ・ハライが下手クソなのをもにょっと誤魔化すには良さげ。こっちはこっちでまた別の用途を探ろうと思う。

水筆を常にすぐ使える状態にしておくと何かと便利だなと、使うようになって初めて知った。万年筆で誤字った時の修正や、切手貼り、突発的に発生するちょっとした拭き掃除(!)、そしてもちろん普通に水筆としての用途と、実は色々使える。※追記:昨今大人気のガラスペンの洗浄にも便利。使った後すぐに水筆でササッと撫で洗いして拭いておくと、面倒臭くない。ガラスペンの軸が木だったりする場合も、軸までじゃぶじゃぶしないので安心。数日置きに水を入れ替えがてら洗浄するという手間はあるものの、使おうと思った時にすぐに使えるところに 1本あると、大変便利。

買い増した水筆

そして実はもう 1本、ぺんてる Vistage のスリムな水筆を買った。ぺんてる筆や呉竹フィスよりも軸が短くて細くて、可愛らしいサイズ。一般的なボールペンとほぼ同じ長さなので、ペンケースに入るんじゃよ。
【写真】水筆サイズ比較 ボールペン編
↑ 写真左から 三菱 JETSTREAM スタンダード、ぺんてる ヴィスタージュ、PILOT Dr.GRIP 4+1
【写真】水筆サイズ比較 筆ペン編
↑ 写真上から ヴィスタージュ、ぺんてる筆、呉竹フィス

穂先の形にも少し特徴がある。ぺんてる筆のうす墨のタイプ(中字と同等?)より少しだけ小ぶりで、穂先はシュッと心持ち細くなっている印象。
【写真】穂先比較
↑ 写真左から ぺんてる筆、ヴィスタージュ、呉竹フィス、くれ竹万年毛筆卓上8号

この子は比較的水の吐出量が少ない。軸が硬めなので押してもあまりじゃぶじゃぶ出ない。短くて細いということは水タンクも小さいということで、じゃぶじゃぶ出すとあっという間に空になってしまうわけで、この水分量では洗浄が不十分になりがちかな、とは思うものの、この絶妙な水分コントロールと穂先の形によって、細い字も太い字もいける。よくできているなぁと思う。

【写真】ぺんてる Vistage みず筆 分解の図
そしておそらく、水の代わりにインクを入れても程好いのではないか(インクフロー的に)。……と思ったりするが、美しい白い穂先がもう少し汚れるまで、試すのは待とうと思う。穂先パーツは分解できないようだし。
【写真】ぺんてる Vistage みず筆 穂先と水入れの接続部分 アップ
(もちろんパッケージには水以外入れてくれるなと注意書きがあるわけで、これも当然試す場合は自己責任。)

カラー筆ペンの選択肢

いやしかし、呉竹からっぽペンにカートリッジが使える毛筆タイプが仲間入りした昨今、無理矢理水筆にインクを入れてカラー筆ペンを作る以外にも分かりやすい選択肢が増えて、喜ばしい次第である。からっぽペン、8号っぽい見た目なのだけど、Platinum のカートリッジと互換性あったりするかなぁ。(8号はカートリッジ共用できるので、手持ちのものにはプラチナのカートリッジを使用中。)空のカートリッジも同時に発売されているので、いろいろと、夢が拡がる。

※追記 : 早速文具王が検証していてありがたや。プラチナ互換ということで、安心して買えるでござる。
【連載】文具王の動画解説 #398 呉竹「からっぽカートリッジセット」 – 文具のとびら
【連載】文具王の動画解説 #399 【お詫びと訂正】呉竹「からっぽカートリッジセット」 – 文具のとびら
訂正の動画では透明軸を使って構造が分かりやすく解説されていて、大変勉強になります。ありがたや……ありがたや……(合掌)